海ちゃんの
「想いはバックスクリーンを超えて飛んで行く」
ワンダフル仙台 海藤節生
突然!フルキャストスタジアムで、試合開始前の国家斉唱をして欲しいという依頼が僕の所に飛び込んできた。オリンピックや国際試合の前にテレビでよく見かるセレモニーのひとつ。二つ返事で引き受けた。それも世界の王貞治の前で歌えるわけで、そんな晴れ舞台は人生においてそう滅多にあることではない。歌う場所はホームベース。そこからバックスクリーンに向かって歌うわけだ。
僕はこれまで市民活動を通じてたくさんの仲間たちと出会ってきた。いろいろな場面で陰になりいつも僕たちの活動を支えてくれる。当日会ったきりで名前も知らずに分かれてしまったたくさん人たち。彼らは精一杯自分の役割を演じてくれる。ここフルキャストスタジアム宮城でもエコサポートスタッフのメンバー達がコツコツと活動を続けている。特に開幕当初の4月はとても寒かった。暖房もない屋外で寒さに震えながら声高らかにごみの分別協力を呼びかけている。楽天球団はこの地での野球文化を創造すべく、僕たちの様々な意見を真剣に受け止め新球団として今までにない試みを市民と一緒になって作ってくれている。分別を呼びかける彼らが目指すのは日本一のエコスタジアム。まだ始まったばかりのとても地道な取り組みである。エコステーションはイベントに集まる人とその人たちが出すゴミ、そしてそのゴミを何とか再利用しようとするスタッフ達のいわゆる戦いの場である。そんな中で7回の裏にはたくさんの風船が球場を舞う。景気づけの風船も落ちてくればただのゴミ。スタッフ達の気持ちは複雑であろう。
チアリーダー達は華やかに踊り歓声を浴びる。そしてグランドを元気に走り回るボールボーイたちは立派なゲームの一員だ。しかしエコサポートスタッフたちがスタジアムで中心になる事はほとんどない。アナウンスもない中で今日も黙々とたくさんのボランティアがこの活動を支えている。好きだから?一緒にしてしまったらただ燃やされるゴミを、貴重な資源として回収し少しでも未来に残したい。そんな想いが人々を動かしている。日常で僕を動かすのも心の中に芽生えるたくさんの想いである。そんな想いを国家斉唱にのせて伝えたい。衣装は黒のスーツに仙台市の分別キャラクターの「わけるくん」の法被。エコサポートスタッフ代表というのもおこがましいがそんな想いで歌わせてもらった。球場に入る前、近く東秀院という寺にある、我が海藤家の墓に行き手をあわせた。ご先祖さまたちも別な時代に生き、この歌をいろいろな想いで口にしたことだろう。僕にとって君が代の「君」は地球である。